弊店の庭先に古来より沸き出ておりました極めて清浄な冷泉を汲み煉羊羹を製造し、試験すること再三にして、永く保存しても変質すること無く、また佳良の風味を失わないことから、天明七年四月（1787）を似て数代前からの菓業を一新、初代綿屋半 兵衛として本業を開始致しました。

　当時、日光宮輪王寺法親王殿下に献じましたところ、其の風味佳良なことを深く御嘉賞下さり、その山印を賜わり使用することを許可されました。

　これにより法親王宮殿下の御用を勤め日光代参登山の諸大名公家への御進物用として弊店煉羊羹を送られましたので、諸候、公家、武家が日光随一の進物として諸国へ持ち帰ったことから、『日光綿半の煉羊羹』、また『日光羊羹』として全国に知られる様になりました。

　嘉永二年四月嵯峨御所の御令旨を奉じて下野大椽に任ぜられ明治よりは旧宮内省、日光田母沢御用邸、宮家の御用達し、また創業以来・日光東照宮・日光山輪王寺・日光二荒山神社の御用を勤めてまいりました。

　弊店の羊羹は、創業当時より二百有余年の現在まで、厳選された原料と日光の清浄冷水を使用し、添加物は一切使用せずに製造してまいりました。

　伝統の味、日光綿半の煉羊羹をぜひ御賞味下さいませ。